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日本女子サッカーリーグ（なでしこリーグ）は、１１日に１、２部が同時開幕した。
強豪ＴＡＳＡＫＩペルーレが昨季限りで休部になり、ＭＦ澤穂希らリーグの「顔」が米国に移籍。
今年は女子代表の国際大会もなく注目度の低下が懸念される。昨年の北京五輪４位の
盛り上がりを持続・拡大できるかどうかが問われるシーズンになる。
開幕前の６日に東京都内で開かれた記者会見。関係者の言葉に女子サッカーを取り巻
く環境への危機感がにじんだ。リーグ評議会の本田一男議長は、他競技に運動部の休廃部が
相次いでいる例を挙げて「アマチュアスポーツにとって厳しい環境だ。澤らスター選手が
米国に渡ったのは大きな痛手。難局を乗り越えなければならない」と語った。
昨季は１部だった伊賀フットボールクラブくノ一の大須賀まき監督は「初の２部降格にもかかわらず
地元が支援してくれた。今年も活動できる感謝の気持ちがある」と話し、１部アルビレックス新潟レディースの
山本亜里奈主将は「サッカーができることに感謝したい」と話した。
リーグの年間予算は昨季並みの約８０００万円を維持したが、澤、ＭＦ宮間あや、ＦＷ荒川恵理子の
代表３人が米女子プロリーグ（ＷＰＳ）に、ＴＡＳＡＫＩからＭＦ阪口夢穂、ＭＦ山本絵美が
北米セミプロ女子リーグ・Ｗリーグへ移った。開幕節の平均入場者数（１部）は１３６１人で
「五輪イヤー」だった昨季の年間平均１１０７人を上回ったが、人気選手の移籍により、
目標にする「昨季並みの集客」を継続できるかどうか。
それでも、リーグの田口禎則総務主事は、この状況をプラスに転じようとしている。リーグ４連覇中の
日テレベレーザから主力の澤、荒川が移籍し、ＴＡＳＡＫＩの選手が各チームに散らばったことで
戦力の均衡が進む可能性がある。「ベレーザ以外にも優勝のチャンスがあり、活気が出る。
各チームとも（女子サッカーの）灯が消えると危機感がある分、競争力は上がる」と、反発力に期待している。【江連能弘】
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