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準決勝は28.7%、決勝戦は35%超え―野球のWBCのおかげでテレビ界は活況を呈しているかに見えるが、
実はその裏で深刻な事態が着実に進行している。ネットの動画配信やHDDの普及で、
視聴率の落ち込みが止まらないのだ。番組の構成も手がける作家の松野大介氏が言う。
「あるテレビ局など構成作家たちに“DVDで売れる企画を考えろ”とハッパを掛けているそうです。
すでにリアルタイムの視聴率を半分諦め、一度放送した番組をDVDとして再利用し、
間接利益を上げるということ。スポンサー利益だけでは苦しいんでしょう。
それほど、若者を中心とした“テレビ離れ”が進んでいるのです」
なるほど、視聴率ランキングを見ても景気がいいのはWBCのみ。
おバカ番組やNHKの大河ドラマなどの2番手以下はWBCに大きく引き離され、
ようやく20%ギリギリという惨状なのだ。要は「他に見るものがないから」
WBCを見ただけの話である。
そんな状況を意識してか、先日、NHKも討論番組「テレビの、これから」を放送した。
各局プロデューサーやジャーナリストの嶌信彦、コピーライターの糸井重里らを迎えたこの番組でも、
「いつ見てもいいようなバラエティーを、わざわざ放送時間に合わせて見る必要性を感じない」
「テレビに期待するのはせいぜいニュースとスポーツ中継だけ」など厳しい意見が相次いだ。
「近い将来、テレビ局は放送事業会社というよりも“ソフト供給会社”にならざるを得ないでしょう。
視聴者はみんなテレビではなく、パソコンや携帯を通じて番組を見る時代がやってくる。
ということは、現在のようにドラマやドキュメンタリーの制作を下請けに任せっきりだと、
テレビ局の存在価値は限りなくゼロに近くなってしまう」(ある放送関係者)
それを回避するにはどうするか。ニュースやスポーツ中継などテレビの特性を生かせる番組で
食いつないでいるうちに、基本に立ち返って、自前の制作能力を高め、ソフト作りのプロになる
以外に道はない。
今のテレビ局に最も望まれているのは、下請けと一緒になって大人の鑑賞に堪える
ソフト作りの技術を磨くことである。
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