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スキー競技のトップアスリートの就職難が深刻だ。ノルディック複合は2月の
世界選手権団体で優勝し、10年バンクーバー五輪でのメダル有力候補に
挙っているにもかかわらず、不況下で若手の受け入れ先がない。生活するため
競技継続を断念する選手や、大学卒業の1年前からスポンサー探しを始めている
選手もいる。スキー界の底上げのためにも、全日本スキー連盟は改革を迫られている。
思いは切実だった。楓尚樹(中大3年)は2月に行われたユニバーシアード複合団体
優勝メンバーの有力選手。大学卒業は来年だが、就職で苦戦する周囲の選手を見て、
早くもスポンサー探しを始めている。しかし、交渉の席についたのは1社だけ。
大学最終学年を迎え、将来への不安を隠さない。「競技を続けたいが、現実は厳しい」と嘆く。
不況で厳しい経営環境の中、企業は将来を嘱望されている選手といえども採用には慎重だ。
ノルディック競技は、2月の世界選手権で複合団体が14年ぶりの金、ジャンプ団体も
2大会連続で銅メダルを獲得。低迷から脱却しつつあるが、競技の将来は明るいとはいえない。
1月の全日本コンバインド少年の部を制した佐々木啓夫(下川商高3年)は、全国十数社に
売り込んだものの採用されず、大学に進学することになった。ユニバ金メンバーの
畠山長太(早大4年)はスキー部のある企業からの採用はなく地元、岩手で教員になる。
畠山は「世界を狙うにはスキーができる環境が必要。高校教員になって国内大会に出場したい」と
10年バンクーバー五輪への夢は限りなく遠くなった。
(つづく)
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