09/03/20 11:50:42 0
(>>1の続き)
テレビやラジオ、ネットのコンテンツ制作・流通関係者を取材した『コンテンツ・フューチャー』
(翔泳社)などの著者・津田大介氏によると、タイアップ以外にも広告埋め込み型の番組制作
手法はあるはずだという。
にもかかわらず、ラジオが"悪目立ち"しているのは、なぜなのか? 文化放送編成局の
千吉良直紀氏は「ラジオ業界の実態が、世間に知られていないことが原因ではないか」と
分析する。
「ラジオは、パーソナリティと構成作家、音響技術者、ディレクター、最低4人がスタジオに
いれば放送できるため、同じ電波事業でも、テレビに比べて制作費は圧倒的に安いんです。
しかも、出演者のご厚意もあって、ギャラも低い。スポンサーが降りても、どうにか番組を
続けられちゃうんですよ(笑)。実際、とりあえずノンスポンサー状態で放送を続けつつ、
広告主を探すなんて番組も少なくありません」
つまり、「カネのないラジオにとって、スポンサー減少は大問題だろう」という先入観が
ある他メディアや世間は騒ぎ立てているが、ラジオ業界内の人間にとってスポンサー
問題は、周囲が想像するほどには大きな問題ではない、ということだ。
2月17日、同局・三木明博社長も、定例会見の席上で、スポンサーを呼べなかったこと
を愛川に謝罪したが、「スポンサーうんぬんがすべての原因ではない」と発言。06年4月に
スタートした『キンキンのサンデー・ラジオ』は、長年ラジオで活躍している人気パーソナ
リティの愛川を起用したこともあり、聴取率獲得に大きな期待を寄せていたが、その期待
値を上回れなかったことなども番組終了の原因だとしている。
愛川と文化放送との間に生まれてしまった軋轢の正体は不明だが、スポンサー撤退と
いう側面だけを捉えて"ラジオの危機"を叫ぶのは早計のようだ。
(>>3に続く)