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「日本でも韓国でも、在日韓国人は捨てられた民、つまりマイノリティー。
わたしの祖母や父、わたし自身の生き様をありのままに描きたかった」
演劇『焼肉ドラゴン』で日本の2大演劇賞である朝日舞台芸術賞と読売演劇大賞に
輝いた在日韓国人劇作家・鄭義信(チョン・ウィシン)氏(51)が韓国にやって来た。
中央大学の招聘(しょうへい)教授(1年)として、今月からソウルでの生活を
スタートさせた彼は「韓国ではわたしは異邦人のよう」と言った。
演出法や戯曲作家論を教えるとのことだが、
「緊張しすぎて学生の顔を真っすぐ見ることもできないんです」と笑った。
『焼肉ドラゴン』は40年前の大阪を舞台に、
立ち退きを迫られる在日韓国人一家の生き様を描いた韓日合作劇だ。
昨年4月に東京で初演され、5月にソウル公演が行われた。
この作品は既に五つもの賞を受賞しているが、
さらに16日には鶴屋南北戯曲賞、17日には文部科学大臣賞が贈られる。
日本の文部科学大臣賞が在日韓国人に授与されるのは初めてのことだ。
ビートたけし(北野武)主演の映画『血と骨』(2004年)の脚本を書いたことでも
有名な鄭義信氏は1957年、兵庫県姫路市に生まれた。
両親は古物商を営み、小さいころは母方の祖母に育てられた。
祖母は韓国で過ごした少女時代の話を繰り返し聞かせてくれた。
孫が「帰りたい?」と聞くと、祖母はこうつぶやいたという。
「帰りたくても誰もいないの。誰も…」。
祖母はこの世を去るまで、故国の土を再び踏むことはなかった。
鄭義信氏は、「わたしが書くストーリーは祖母の人生の嘆き。
悲しみと喜びから生まれたもの」と語る。(後略)
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少年のような笑顔を浮かべ、野球が好きだという在日韓国人劇作家・
鄭義信(チョン・ウィシン)氏。
「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を見ているときの本音は
“日本負けろ、韓国頑張れ”だけれども、日本人の前では言えないね」
と言いながら笑った(写真=イ・テギョン記者)。
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