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ＭＬＢジャパン・マネージング・ディレクター ジム・スモール氏
ＭＬＢ（大リーグ機構）ジャパンのマネージング・ディレクター、ジム・スモール氏は
ＷＢＣの企画立案者の一人だ。大会をどのように育てていくのか、展望を聞いた。
―前回の二〇〇六年大会では米国をはじめ、北中米の選手は本調子でなかった。
「選手たちはもちろん真剣だったが、（あの時期に）アジアのチームがあそこまでハイレベルな
プレーをするとは思わなかったのではないか。大会後に選手からはもっと準備期間が必要、
という声が出た。米国では投手と２―４打席しか対戦せずに大会に臨んだ選手もいたが、
今回は６、７試合をこなし、アジアのプレーに対応してくるはずだ」
―前回の日本の優勝は大会の盛り上がりのためにはいいことだった。
「そう。（日本の優勝を受けて）各国・地域に雪辱してやろうというムードが出てきている。
準決勝に進めなかった米国は、前回の上位進出チームを全部やっつけようと思っている。
日本は（優勝したものの）韓国に２敗して今度こそは、と思っている。
国同士の戦いのストーリーができてきた」
―第１回大会にこぎつけるまでが大変だった。
「一九九九年にワールドカップ的な大会を構想した。大会の主力はＭＬＢの選手なので、
我々が主導することになったが、最初の４、５年はメジャー３０球団のオーナーを
説得するのに費やした。前向きでないオーナーもいたが、セリグ・コミッショナーが
ＭＬＢの繁栄のためには世界の野球が繁栄する必要がある、と説得して回った。
内向的なアプローチをとってつぶれた業界は多い。米国の自動車産業はみての通り」
―前回は全３９試合で７３万７千人あまり（１試合平均１万８９００人）を動員した。どう評価する？
「前回の動員には満足「前回の動員には満足している。当初は参加１６チームの中にも『この大会って何？』
2009/02/27, 日本経済新聞 朝刊, 35ページＷＢＣ特集から記事書き起こし