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不況余波…行政の支援に不満の声が
【ジローラモ】2009年02月13日
イタリアの南にあるチームでは、州がスポンサーになっていることがよくあります。以前、
中村俊輔がいたレジーナはカラブリア州がスポンサーになっているし、ユニホームスポンサー
や試合の時の看板にもなっています。イタリア代表の試合や練習場にも、宣伝も兼ねて看板が
出ています。日本がどうか私には分かりませんが、県や町がクラブのスポンサーを務めている
ということになります。
ところが、このやり方が経済不況の今、問題になっています。なぜなら税金をサッカーのた
めに使っていいのかと。例えば先日、カラブリア地方の病院で女の子の手術中に停電が起こり、
亡くなってしまうという事件が起きました。停電が起こらないように修理したりすることが先
じゃないのか?という“税金のムダ遣い”について批判の声が上がっているんです。
これまでイタリアでは「貧しくてもサッカーを見れば幸せになれる」という雰囲気でした。
トトカルチョができたきっかけも、サッカーで夢を見るため。でも現実には町に学校が少ない
とかトイレが少ないとかいう問題があって、クラブに税金を使ってサポートするよりもそちら
を優先すべきなのでは、ということなんです。日本でも今、税金の使い方をめぐって議論され
ていますが、イタリアでも同じです。
(サッカーコメンテーター)