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2月7日、アレックス・ロドリゲスが、2003年(当時レンジャース)のドーピング検査で筋肉
増強剤2種(テストステロンとプリモボラン)に陽性反応を示していたと報じられ、MLBに
衝撃が走った。
(中略)6年も前の検査結果がなぜ今頃蒸し返されるのかと疑問に思われる読者のために
背景を説明するが、2003年の検査は、MLBにおけるステロイド使用頻度を調べるための
実態調査が目的だった。陽性率が5%を超えたときは2004年から本格的な検査を導入する
という主旨のもと、「陽性者については名前も公表しないし、処罰もしない」という条件で
実施されたのだが、「検査に備えて薬を止める必要はない」と思った選手が多かったのか、
何と104人(1,198人中8.7%)もの陽性者を出し、罰則を伴う本格的検査が導入されることが
決まったのだった。
本当ならば、この時点で2003年の検査は話が終わっていたはずだった。しかし、2004年、
バリー・ボンズ等を巻き込んだバルコ社違法薬剤供与事件の捜査が進展する過程で、前年
の検査結果に「証拠」価値が生じ、話がややこしくなった。捜査当局が、バルコ事件にから
んだ10選手について検査結果を証拠として提出するよう求めたのに対し、MLB機構・選手
組合は「匿名を条件に実施した検査だから証拠として提出することなどできない」と拒否した。
任意提出を拒否される事態に当局は捜査令状を取り付けて検査結果と尿サンプルを押収、
当初のねらいだった10人にとどまらず、陽性者104人すべての名を把握した。
MLBと組合は「検査結果の証拠としての使用差し止め」を求めて裁判を起こしたが、一審・
二審で法廷の判断が割れた後、現在第三審の裁定待ちという状況になっている。裁判が
長引いたり繰り返されたりすれば、検査結果にアクセスする関係者の数が増えるのも当然で、
「いつか104人の名がリークされるだろう」と予想されていたところ、今回、超大物A-ロッドの
名が「一番打者」として暴露されたのである。残り103人の汚染選手、今頃、「いつ自分の
名が公表されるか」とびくびくしているだろうが、そもそもドーピングという卑劣な手段に手を
染めたのが悪いのだから「自業自得」というものだろう。(>>2に続く)
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