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球界関係者が異口同音に「球界ケチナンバーワン」と言うのが参謀としても評価の高かった
元監督だ。現役時代、一緒にプレーした某ＯＢがこう証言する。
「タクシーで外出するときは必ず一番最後で、ドア近くに乗る。そして着いたらさっさと降りる。
料金を払うのは一番奥に乗った選手。後輩で年俸もはるかに安い選手に払わせておいてお構いなし。
『悪いな』でおしまいでした」
この監督、現役時代、ナインと食事に出かけるときは、直前まで財布を金魚鉢に入れておいたという。
食事が終わって勘定となったとき財布を出すが、「錆（さ）び付いてなかなかチャックが開かない」と
ゴソゴソ。他の選手が、「取りあえず払っておきますよ」と言うと、「悪いな」。もちろんそれっきりだ。
ここまで来ると「ホンマかいな？」という気もするがこの元監督、最近も付き合いのある会社に来ると、
「これもらっていいか？」と机の上の週刊誌の最新号をごっそり持っていくそうだ。
両リーグで優勝経験のある元監督も負けていない。ある球界の親睦団体の会員になったが、幹部と
意見が衝突して途中で退会することになった。すると「払った年会費を返せ」と請求してきたという。
「自己都合での退会の場合は会費は返さない規則になっている」
と説明しても「年の途中までしかいないのだから、残りを返せ」の一点張り。結局、事務局が
根負けして会費を戻したそうだ。ちなみに年会費は１万円。
落合監督は現役時代からカネにはシビア。中日に移籍したとき、遠征先で毎晩ひとりでホテルで
食事をするのを見て、某ベテラン選手がこうアドバイスした。
「何億ももらっているチーム一の高給取りなんだから、たまには若手を誘ってメシ食わせたり、酒飲ませたりしたら」
馬耳東風でその後も「オレ流」は変わらなかったとか。中日の応援歌には歌詞の中にその時代の選手や
監督の名前が出てくる。ところが落合監督の名前は出てこない。というのも「オレの名前を使うならカネを
払え」と球団に要求したからだそうだ。たしかに名前使用にはギャラを払うのは当然かも知れないが、
応援歌までにと、周囲は呆れたり、感心したり。
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