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1年でのJ1昇格を果たすため、地球の反対からやってきた新戦力。
少年時代、近くの農場にすむニワトリを追いかけるうちに自然と走力がついた。
「しっかり測ったことはないが、100メートルで10秒台は出せる」とダニルソン。視力も人並み外れている。
照明のない路地でボール遊びを続けてきたため、夕闇でも自陣のゴールから相手GKの表情まではっきりと確認できるという。
「わなをしかけて大ネズミを捕るのが好きなんだ」。相手の動く先を見通す能力も、本能的に培っていった。
その身体能力に石栗フィジカルコーチもただただ驚くばかりだ。
「初速はエメルソンに近い。加速力はエムボマに近い。エムボマよりスタートの速さがある」。
過去のJ得点王と比較しても遜色(そんしょく)ないどころか、上回りかねないインパクトを1日で見せつけた。
「蝦夷(えぞ)の黒ヒョウ? ああ、そう呼んでくれ」とダニルソン。右肩のサソリの入れ墨同様、ピンチの種は一撃必殺する。