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●北京五輪で評判ガタ落ち
３月のＷＢＣは、これから大リーグ入りを目指す日本人選手たちの「見本市」になる。
巨人の阿部は来季ＦＡでメジャーに移籍する権利を得るし、藤川は今季終了後、ポスティングでの
米球界入りが有力視されている。ヤクルトの青木とソフトバンクの和田は、ともに大リーグ志向が強い。
日本ハムのダルビッシュも本人は否定しているものの、周囲は将来の大リーグ入りを視野に入れている。
大リーグの球団が彼らの実力を値踏みするのに、ＷＢＣは格好の舞台なのだ。
例えば去年の北京五輪だ。
大リーグのスカウトはもちろん、米国の代理人たちもこぞって中国へ飛んだ。スカウトや代理人の
目当ては、オフの大リーグ入りを目指す上原や川上だった。しかし、川上は５試合に登板して５安打４失点と
ボロボロ。上原は２試合で無安打無失点だったが、全盛期と比べて球威はかなり落ちていると判断された。
大リーグ入りを目指す上原と川上の移籍先がなかなか決まらないのは、その評価が北京五輪で
地に落ちたからでもある。ある代理人がこう言った。
「大リーグの各球団が本当に知りたいのは、大リーガー相手に通用するかどうかなのです。
日本のプロ野球でいくつ三振を取ろうが、どれだけ本塁打を打とうが、さほど参考にはならない。
その点、多くのメジャーリーガーが出場しているＷＢＣは、選手の実力を測る絶好の試金石になる。
福留が４年５３億円でカブス入りしたのも、前回ＷＢＣ準決勝の韓国戦でメジャーリーガーの
キム・ビョンヒョンから本塁打を放ったから。松坂も３勝を挙げてＭＶＰに選ばれた前回ＷＢＣでのピッチングが、
その年のオフの５０億円を超す入札につながった」
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