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流山市の無形民俗文化財「ヂンガラ餅行事」が十一日、同市三輪野山の三輪茂侶神社で盛大に行われた。上半身は
さらし一枚の裸の男衆約二十五人が、大きくて固い餅（もち）を奪い合うようにもみ合い、約十分後に割った。
餅の割れ方によってその年の豊作が占われる伝統行事で、今年は真ん中から真っ二つに割れたため「豊作」とされ、
観客約五百人から大きな歓声が上がった。
ヂンガラ餅行事は八升のお神酒と八升の鏡餅、八種類の野菜などが神殿に供えられる、縁起のいい「八づくし」の
祭事。五穀豊穣（ほうじょう）を祈願する正月行事として、江戸時代から伝承されているという。
同市では一九七七年に文化財指定した。舞台となる三輪茂侶神社は大和国（現在の奈良県）の三輪神社の分霊とされる。
宮司による儀式が厳かに執り行われた後、男衆がゆっくりと境内に登殿。神官から直径約四十センチの餅が投げ
入れられると「わっせ、わっせ」「餅を上に上げろ」などと勇ましい掛け声が飛び交い、円陣を組むような格好で
境内を四方八方に移動。二十－七十歳代の男衆は汗まみれとなりながら餅のもみ合いを続けた。
やがて餅が割れ、すさまじい熱気に包まれた境内に一時、緊張感が走った。宮司が割れた餅の形を見て、
「今年は豊作間違いございません」と告げると大歓声が上がった。
男衆の一人、同市の木崎順市さん（４１）は「今年もけが人がなくて良かった。豊作と出たので、いい年になればと
思います」と話した。見物した同市の会社員、大學彩加さん（２５）は「後ろの方だったので良く見えませんでした。
でも掛け声や建物の振動が伝わってきて、すごい熱気でした」と興奮気味。同市の主婦、大野初江さん（６０）は
「割れそうもないお餅が割れてすごい迫力だった。また来年も来たいです」と話した。
(09/01/12 13:48：千葉日報ウェブ)
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裸の男衆が餅をもみ合うヂンガラ餅行事(上)、餅が真っ二つに割れ「豊作」が告げられる
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