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全国高校ラグビーフットボール大会には、夏まで野球や体操で活躍した選手が出場している。
野球部出身の江の川（島根）・鈴木崇史選手（３年）と、体操部出身の茗渓学園（茨城）・
佐野諒選手（３年）だ。いずれもラグビー以外のスポーツで鍛えた走力や筋力を武器に
チームを支えている。
◇甲子園の夢絶たれ花園へ－－江の川３年・鈴木選手
鈴木選手は中学まで大阪府枚方（ひらかた）市で野球に打ち込んだ。甲子園を目指そうと、
親元を離れて春夏８回出場の江の川へ。３年で念願の正捕手になったが、今年７月の
島根大会で敗退した。鈴木選手は三振に倒れ、最後の打者になった。
「悔しさを晴らすにはラグビーしかない」と、その日のうちにラグビー部の安藤哲治監督（３５）に
伝えた。１８７センチ、９７キロの巨漢で、入学時から「君はラグビー体形だ」と勧誘されていたからだ。
安藤監督は「粗削りだが、走り込んできただけあって走力はＦＷで一番。突破力も魅力」と、
花園のメンバーに登録した。しかし、２８日の１回戦では出番がないまま惜敗。鈴木選手は試合後、
「チームメートが精いっぱい戦った。悔いはない」と晴れやかに話した。大学でもラグビーを
続けるつもりだ。
◇跳馬生かしたタックル名手－－茗渓学園・佐野選手
佐野選手は幼稚園から体操を始め、今年は関東大会に出場。引退を機に「体操部に３年生は
１人だけ。最後に同級生と一緒にやりたかった」とラグビー部に入部した。
跳馬が得意で、懸垂が５０回以上できるほど上半身の筋力が優れている。タックルは
高橋健監督（４４）が「ロケットが飛んでくるようだ」と評するほどだ。
さらに床運動で鍛えたバランス能力で、相手からタックルされても容易には倒れない。
夏に強豪校と練習試合をし、出場したほぼ全試合でトライを挙げている。
チームは３０日の２回戦に登場する
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