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■肥留間正明の芸能斜め斬り
主演の中居正広と仲間由紀恵は、連日番組に出演してまるでTBSジャックと思わせるほど
だった。だが、観客の反応は鈍い。TBSが製作した鳴り物入りの映画「私は貝になりたい」が
苦戦している。「映画館の観客はばらつきが目立ち、目標にはほど遠い数字になるでしょうね」
と映画関係者。この作品とは逆に三国志を描いた超大作「レッドクリフ」は大ヒット。映画の
本流はやはり強かった。
あるプロデューサーは手厳しく解説した。「結局2時間ドラマの延長のような作品では客は
呼べないのです。ただで見るテレビと1500円のお金を取る映画では基本的に違う。映画ファン
の目が肥えていますからね」
この例を見るまでもなく、テレビ局の映画づくりが転換期を迎えている。これまでのテレビ局
の映画は、その膨大な宣伝量を背景にして多くの作品が大ヒットしている。
その尖兵役を果たしたのはフジテレビ「踊る大捜査線」で、ヒットドラマを映画化して数々の
兄弟作品を誕生させた。セカチュウと呼ばれる「世界の中心で愛を叫ぶ」もTBSが製作して
大ヒットするなどテレビ局の映画熱はヒートアップした。
現在企画中の作品では、フジテレビが来年1月24日公開の映画「誰も守ってくれない」に
合わせて、同日に2時間ドラマ「誰も守れない」を放送する。
テレビ局にとってヒットしたドラマを映画にするのはもはや定番で、広告収入の激減している
現在では、ヒットすれば30億円は堅いとあって各局共に映画製作に力がはいる。
日本テレビは、巨大台風による大惨事に立ち向かうハイパーレスキューを描く映画
「252 生存者あり」を製作。12月5日の金曜ロードショー枠で「252 生存者あり episode ZERO」
を放送して映画をアシストした。「ALWAYS 三丁目の夕日」がヒットしたため、同局が映画製作
に力を入れるのは当然。テレビ朝日も「相棒」が大ヒットした。
だが冒頭のようにすべてが大ヒットしているわけではない。いかにテレビと連携して大量宣伝
をしようとも映画ファンは簡単に1500円を払ってはくれない。せっかく儲けても次の作品で大コケ
では結局はチャラで終わってしまう。 (>>2に続く)
ソース:内外タイムズ URLリンク(npn.co.jp)