08/12/11 20:20:51 0
(>>1の続き)
たしかに、王ジャパンが第1回を制したことは、それなりの意義がある。
特にイチロー、福留をはじめとする大リーガー達にとっては、ひとつの「勲章」
だろう。しかし肝心の日本のプロ野球のレベルは?と考えると、心は暗くなる。
ラミレス(MVPだそうだ)、カブレラ、ローズら、毎年ホームランや打点の
タイトルを取る外国人は、みなメジャーのレギュラーにはなれない選手なのだ。
これはメジャーで現役の5番バッターだった、ウォーレン・クロマティーが
巨人でも5番を打っていた時代から見ても、後退こそすれ前進はしていない。
そもそもWBCは、世界一など決めるものではなく、アメリカのプロ野球機構
のプロモーション(宣伝)であり、将来への投資として始めたイベントなのである。
理由はハッキリしている。グローバル化の進みつつある世界で、野球は余りにも
ローカル・スポーツだからである。極言すれば、北米、中米と北東アジアでしか
通用しないスポーツだ。もうひとつのアメフトに至っては、北米だけと言っても
過言ではない。今や政治や経済の面でも、唯一のスーパーパワーの地位が
危うくなっているアメリカの、世界戦略の変化なのだ。
解り易い例をあげる。アメリカのメガ・スポーツ企業であるナイキの'80年代の
顔は、マイケル・ジョーダンであった。バスケットボールは世界中で行われている
スポーツで、エア・ジョーダンというシューズは世界的ベストセラーとなった。
ジョーダンが年齢とともに衰え出した時、ナイキが選んだ顔は、野球のバリー・ボンズ
でもなければ、NFLのジェリー・ライスでもなかった。彼らは巨大マーケットである
EUでは、ほとんど無名だったから。次は御存知のように、タイガー・ウッズであった。
ゴルフはアングロ・サクソンのスポーツだったが、バレステロスやソレンスタム、
ヴィジェイ・シンなどの出現で、今や世界中で行われるようになっている。
(>>3以降に続く)