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サッカー・J2リーグのアビスパ福岡は来季の年間予約の販売を始め、全席値上げに踏み切った。
2倍以上に跳ね上がった席もある。景気悪化のなか強気の商売に、識者からは「不況で値上げは
問題がある」と疑問視する声も出ている。
年間予約の値上げ率が大きいのが、小中高校生向けの席。メーンスタンドの指定席では大人との
区分けをなくし、2万7000円増の5万円、バックスタンドの自由席は9500円増の1万6500円、
ゴール裏自由席も5000円増の8000円に設定された。
福岡が値上げの理由としてまず挙げたのが、来季の試合数の増加。数チームの新規参入が
見込まれ、ホームで今季の21試合から最大26試合となることを想定している。小中高生向けの
値上げについては、「今季まで1試合当たり100円程度になっている席もあり、安くしすぎていた。
(ゾーン指定、自由席は)大人料金の半分という考え方で是正させてもらった」と担当者は
理解を求める。
福岡は今季ここまで19試合を行い、平均入場者数は9959人。第42節を終えて9位で、
すでに来季のJ1昇格を逃している。
福岡は、2006年の大幅減資で約31億円の累積赤字を一掃したが、ユニホームの胸スポンサーが
撤退。今季途中、遊技機メーカーからの出資とスポンサー契約を結んだものの、経営は依然として
厳しく、開幕前に収入が確保できる年間予約の本格的な見直しに着手した。
だが、折からの景気悪化で市民の財布のひもは固くなるばかり。福岡教育大の中西純司教授
(スポーツ経営学)は「試合数が増えるからといって、試合の質が上がらなければ消費者は
納得しない。消費者が一番敏感なのが価格設定。米国のメジャーリーグでは『子どもたちに夢を』
という基本理念で、料金を安くしている。大人の半分という機械的な決め方は、最も悪い」と指摘する。
ナビスコカップを制したJ1の大分トリニータは料金を据え置き1か月前に発売、昨年を上回る
売れ行きという。
TITLE:YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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