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「VISA太平洋マスターズ」2日目（14日、静岡・太平洋C御殿場C＝7246ヤード、
パー72）、石川遼（17＝パナソニック）は72のラウンドで通算6アンダーとし、
9アンダーで首位の片山晋呉（35＝神奈川クリニック）と3差8位のV圏を死守。
崩れそうで崩れない裏には、気配りで雰囲気を明るくする石川のファインプレー
があった。
12日のプロアマ戦でのことだ。石川の組についたギャラリー整理の男性スタッフ
が、ギャラリーを「そこ、下がって！」ときつい口調で注意。するとギャラリーは
「言葉遣いに気をつけろ」と返して言い合いになった。さらに「こっちは金払って
んだ」「お前が邪魔なんだよ」と暴言スタッフに向けて一斉攻撃。途端に殺伐と
した空気になってしまった。
そこで石川が「まあまあ」といった様子で両手を動かし、罵倒合戦を止めたのだ。
17歳には見えない貫禄タップリの仕草に、騒然としたグリーンは静まり返った。
それからスタッフの口調も敬語に変化。本戦に入ると石川の組はすっかり雰囲気
が良くなり、同組の今田竜二（32＝フリー）も「石川君のおかげで大ギャラリーが
ついて楽しかった」と予選2日間を振り返ったほどだ。
この日はスコアを伸ばせなかったが、石川は自ら作った好ムードを背に逆転Vを
狙う。
11月15日発行 東京スポーツ紙面より
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