08/11/10 06:25:47 0 BE:383093257-PLT(12122)
【西武3-2巨人】日本一に沸く西武ベンチ裏。平尾は一塁でつかんだウイニングボールを渡辺監督に手渡した。
「監督もらってください」。「いいのか?」「みんな監督を男にしたくて1年間やってきたんです」。
監督を男にしたのはプロ15年目の“ラッキーボーイ”だった。
8回だ。同点に追いつきなお2死一、二塁。3ボールからスライダーが2球続いてフルカウント。
「もう1球来る。コンパクトに叩こう」。狙い通りのスライダーを中前へ運ぶ決勝打。
チーム全4打点を挙げた第6戦に続く値千金の一打は、経験に裏付けされた“読み”によるものだった。
茶髪でガングロ。派手な外見と明るい性格でチームのムードメーカー。前日、試合前のミーティングで
声出し役に指名され「皆さん目立っちゃいましょう!」。言葉通りに自分が目立って逆王手に貢献すると、この日も声出し役に。
「みんな楽しんでいこう!」。劣勢の展開でもベンチで「必ず流れは来る。絶対勝つぞ!」とナインを鼓舞し続け、
最後は自らのバットで日本一をたぐり寄せた。
32歳。江藤に次ぐ野手年長者は若手が多いナインの兄貴分だ。昨年開幕戦は三塁先発を首脳陣に直訴して中村に譲ったこともある。
赤田選手会長は「平尾さんはベンチで一番声を出すし若手をいつも気遣ってくれる」と感謝する。グラウンド内外での活躍が
大一番で優秀選手賞という形で結実した。
「僕みたいな控え選手がまさか獲れるとは思ってなかった。来られなかった2軍の人たちや全国の西武ファンに感謝したい」。
スタンドからは「平尾コール」。目立ちたがり屋の自称“チャラ男”は、望み通り最高の舞台で全国区になった。
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