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●酷使に拍車
「このシーズン、4年生には助けられた。4年生が抜けた後も自分のシーズンは続くので、
満足しないで調子を維持して投げていきたい」
3日の早慶戦で7回1失点、7勝目を挙げた「ハンカチ王子」こと早大の斎藤が来季に
向けて意気込んだ。
シーズン7勝は04年春の明大・一場(現楽天)以来の快挙。10月11日の法大戦から
20日の明大戦までの10日間で、なんと5試合も登板する酷使に耐えての記録達成
だった。入学2年間で18勝を積み重ねたことで、江川卓(法大)が77年に達成して
以来となる史上6人目の「通算40勝達成」などと騒がれ始めているが、さる在京球団の
スカウトが表情を曇らせる。
「斎藤がもし40勝を達成できれば凄いことだが、そもそも最近の大学野球で40勝なんて
数字が出てくる時点でおかしい。通算40勝を達成した投手が、江川以降30年以上も
出ていないのは、当時と野球スタイルが変わったから。そもそも早大はプロ顔負けの
戦力を持っており、斎藤を酷使する必要はないにもかかわらず、ムチャな使い方を
されている。大学でたくさん勝った投手の多くがプロに入ってパッとしないのは、大学時代に
肩を消耗してしまっているのも原因ですからね。来季以降の斎藤はいよいよ酷使に
拍車がかかりそうで心配です」
この秋のリーグ戦で完全優勝を果たした早大だが、来季の戦力ダウンは必至。先の
ドラフトで松本啓(横浜1位)ら3選手が指名されたように、「常勝早大」を支えた4年生が
引退。3年生は野手のレギュラーがひとりもいないのが現状で、来季はグッとチーム力が
落ちる。得点力も大幅にダウンするとなれば、斎藤ら投手に頼らざるを得ないのだ。
しかも、応武監督はOB会に相談することなく勝手に大学と2年契約を結んだといわれ、
四面楚歌の状態だ。常に勝ち続けなければ、周囲から突き上げを食らう。勝つ確率が
一番高い斎藤の酷使に拍車がかかるだろう。
兆候はすでにある。斎藤と同級生のストッパー・大石は、右肩と右手首を故障。プロ
さながら痛み止めを飲んで登板していた。斎藤も、勝ち星で騒がれた先輩たちと同じ
轍(てつ)を踏まなければいいが。
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