08/09/02 04:55:56 qPttoGBQ0
俺が高校生の頃、周囲の男の多くは洋楽ロックを聴いていた。
1980年。ポールが大麻を持ち込んで来日公演中止、ジョンが射殺された。
大御所ストーンズは「エモーショナルレスキュー」を英米チャートのトップに送り込み
ツェッペリンは3年ぶりのアルバム「インスルージアウトドア」
をリリースした後、欧州各地をツアーしていた。
ビートルズ ストーンズ ZEP ピストルズ…
洋楽の楽しさと偉大さに心底、ひれ伏していた世代なのかも知れない。
クラスメートに、洋楽になんの関心も示さないベース好きが一人いた。
寡黙で誠実で背が高い、不思議な魅力のある奴だった。
映画「永遠の詩」/ピンクフロイド・アット・ボンベイという2本立ての
映画を一緒に見に行った後、彼は俺にポツリと言った。
「凄いとは思うんだけど。俺にはピントこない。日本人がやるタイプの音楽じゃない」
俺は、「本当のロックを理解できないんだな」と少し軽蔑した。
彼は、邦楽ロックを徹底的に愛した。
ルースターズ RCサクセション 子供ばんど
あれから28年。
俺はいま、ローンを抱えたしがないサラリーマン。
このベース好きはいま、プロとなり、日本でも有数のスタジオ
ミュージシャンとしてロックの世界で華々しく生きている。
スレタイを見て、ふと当時のことを思い出したもんで。