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養護施設の中学生に塾の月謝、国と地方で支給へ
厚生労働省は、児童養護施設に入っている中学生に塾の
月謝を支給する。都道府県と半額ずつ全額を負担する。
来週中にも正式通知する。
親の生活苦や虐待などの理由で施設に入る子供たちの
学習の遅れが指摘されており、「学習環境が十分でない」
とする施設側の要望に応える。
厚労省家庭福祉課によると、3000人の塾通いを想定し、
塾の月謝に使うことができる費用として今年度は7280万円
を充てる。4月分からさかのぼって支給する。
児童養護施設に入る子供に、給食費や教育費などの費用が
国と都道府県から支給され、中学生は教材費などの加算は
あるが、塾の月謝に充てることはできない。
一方、厚労省の調査で、児童養護施設の子供の約26%に
学業の遅れがあるとする結果が出ている。全国児童養護施設
協議会は、学習費の拡充を求めてきた。
厚労省は、「中学生の塾通いはもはや一般的となっている」と
認めることにした。都内などでは先行して塾通いを始めた施設
の中学生もおり、都は6月までに請求があった8施設に計
約100万円を支給している。
東京・練馬区の児童養護施設「錦華学院」は、1人約3万円の
月謝で2人の中学生を塾に通わせている。土田秀行施設長は、
「施設は日常の業務に追われ、学習指導では宿題をみるのが
精いっぱい」と話している。
厚労省家庭福祉課は、「学習機会を一般家庭と均等にし、学習
意欲を高めたい」としている。(2009年7月2日05時22分 読売新聞)
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