09/07/11 06:31:47 C0cR9pe40
少子化に、歯止めがかからない。どうしてだろうか?
政府の見解によると、子育ての経済的負担が大きいから、ということになっている。
だから、しきりに育児に関する金銭的援助を試みようとしている。
なるほど一面では、この解釈は真実を突いている。
エンゲル係数ならぬエンジェル係数という表現までもが、市民権を得ようとしつつある。
家計に占める養育費の比重を表す指標で、確実に値は大きくなってきている。
しかし、それをうのみにできない裏がある。
本当に過去に比べて、子供を育てることはお金の面で大変なことになっているのだろうかというと、
とてもそうとは思えないのである。
ただし、それは、昔並みの養育をする限りにおいての話にすぎない。
要は、以前より子育てにはるかに手間と時間をかけざるを得なくなってしまったという現実を
見過ごすわけにはいかないのだ。
子供とケータイの問題も、また例外ではない。
小学生の高学年、遅くとも中学に入るとほとんど必需品と化している。
むろん、月々の費用は親が支払うが、コストはばかにならない。
けれども月々の生活において、本当にケータイを必要として購入する家庭が、
そのうちどれだけあるだろうか。
ほとんどの場合、なくてもいっこうに困らないのに持たせてしまっていないだろうか。
本当は、「持たなくてまだよい」と言いたい。だが言えないのは、「わが子だけが持っていなくて、
それで友人たちから仲間外れにされたらどうしよう」という不安を感ずるからにほかならない。
それが、いじめに発展したり、あるいは学校に行くのが嫌だと言い出したらどうしようか・・・。
心配は際限なく広がっていく。そう、子を持つ日本の今の親は多かれ少なかれ、
このたぐいの強迫観念にかられながら、毎日を過ごしていると書いても、決して誇張ではないと私は思う。
揚げ句の果てに、お金で済むことならばと、出費に至る。
だから、育児は高くつくし、結果として多くの若い夫婦が、子を持つこと自体を躊躇するのである。