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<路上生活者>支援NPOが本人に無断で口座 千葉
5月22日2時31分配信 毎日新聞
生活困窮者の自立を支援する無料低額宿泊所を千葉市稲毛区で
運営するNPO法人「厚銀舎(こうぎんしゃ)」(東京都北区)が、
本人の同意を得ず入所者名義の銀行口座を開き、生活保護費を
管理していた疑いのあることが21日分かった。
稲毛区の担当職員が口座開設を銀行に働きかけていたとの証言
もあり、市は近く社会福祉法に基づき立ち入り検査を実施する。
元入所者の男性(61)によると、ホームレスだった06年11月、
東京・御徒町で厚銀舎のスタッフに誘われ千葉市へ行き、指示
されるまま「千葉にいた」と偽って稲毛区に生活保護を申請。
受給が認められ入所した。直後に厚銀舎の指示で印鑑を渡した
ところ、知らないうちに千葉銀行稲毛支店で自分名義の口座が
作られていたという。
男性は振り込まれる毎月の保護費約12万円のうち施設使用料
などとして9万円を引かれ、3万円を渡されて2畳半ほどの居室で
生活。今年4月に宿泊所を無断で出てボランティア団体に救済を
求めたといい、「生活保護費を不正に搾取された」と訴えている。
この件について千葉銀行の担当者は「稲毛区の福祉担当職員
から『入所者の生活保護費を振り込む口座を開けないか』と
言われ協力した。本人は窓口に来ておらず、厚銀舎のスタッフが
手続きを行った」と証言している。
別の複数の入所者も毎日新聞の取材に「知らないうちに口座を
開設されていた」と話しているが、厚銀舎の担当者は「本人の同意を
得ていた」と説明している。【森有正、斎藤有香】
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