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財務省は8日、国債や借入金などの国の債務残高(借金)が08年度末で846兆4970億円と
前年度末に比べ2兆7426億円(約0.3%)減少したと発表した。国債の一種である財投債の
減少が主な要因で、前年度比で減少したのは戦後に国債発行を開始した65年度以来初めて。
しかし、経済危機に伴う大規模な財政支出で、09年度は再び「国の借金」の残高は増加する
見通しだ。
債務残高は国債と政府の借入金、政府短期証券を合算したもの。08年度末の残高を国民
1人当たりに換算すると、約663万円に上る。
財投債は政府系金融機関などに貸し付ける財政投融資計画の原資として発行。政府が
計画の縮小を進めていることに加え、08年度は過去に発行した分の償還が多かったため、
財投債残高は前年度比約6.2%減の131兆501億円となった。一方、国の税収不足を
補うために発行する普通国債は、経済危機に伴う補正予算編成による新規発行の積み増
しなどで545兆9356億円と、約0.8%増加した。
09年度はすでに過去最大の約14兆円の補正予算案を国会に提出しており、同年度の
国債発行額は過去最高の約44兆円に上る見通し。政府系金融機関による企業の資金繰り
支援などに充てる資金として、財投債の発行も大幅に増える見通しで、借金の増加は避け
られない状況になっている。
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