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中近東文化センター(東京都三鷹市)が調査を続けているトルコのカマン・カレホユック
遺跡で、紀元前2100~同1950年の地層から、小刀の一部と見られる鉄器1点が発見
された。鉄滓(てっさい)(鉄を生産・加工する時に出るかす)と、鉄分を含んだ石も確認
され、鉄づくりが行われていたことが確実になった。人工の鉄の利用は紀元前15世紀
ごろに同じアナトリア半島のヒッタイト帝国で始まったとされてきた世界史の通説が書き
かえられる。
鉄器は2000年の調査で出土したもの。折れていて、つなぐと長さ5センチほど。さびが
ひどいが、切断して断面をX線で調べると、鋭い元の形が見えた。片側だけに刃がある
小刀の一部と見られる。鉄滓は1個で直径2センチほど。原料と考えられる鉄を含んだ
石は2個確認された。
同文化センターは中近東の歴史・文化を研究する財団法人として79年に設立、85年
から現地で調査を続けている。昨年までの調査で紀元前15世紀よりも古い地層から
鋼を発見していた。しかし、上の地層から落ち込んだ可能性も否定できなかった。そこで
出土した金属類の調査・分析を、岩手県立博物館の赤沼英男上席専門学芸員(文化財
科学)が昨年から進めていた。
URLリンク(www.asahi.com)
鉄器の切断面をX線で撮影。線で囲んだのが元の形で、周囲はさび。
組織が異なっているという
URLリンク(www.asahi.com)
発見された鉄器。
下側に刃があり、左端には柄に固定するためなどに使ったと思われる穴がある
URLリンク(www.asahi.com)
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