10/04/06 19:25:36 t4zifX8T
>>772続き
高校生とは思えない未成熟な肉体に手をかけようとした。
しかし、伸ばした右手には雷に打たれたような激痛。甲から貫く小ぶりなナイフが赤く染まっていた。
源次<コラッ!ヱリカたんはぼくのもんだ!
漂流してからここに運んだのも、ふきふきしたのも
お着替えさせてあげたのも初めて笑顔みたのも
全部ぼくなんだ!!だからヱリカたんはぼくのもんだ!
エリカ<え、ちょ
朱志香<源次さんがそういうならしかたねぇや
楼座<源次さんだもんね
鯖<源次さんですからねぇ
金蔵<さすが源次。我が友だ
そして源次はひとりぼっちの妄想を終える。
……他に観測者のない、妄想だけの真実を汚されて。
妄想の世界ではきっと、……混乱するヱリカにパイタッチしながらも、他の人間を部屋からすべて追い出し、二人だけの時間となったはずなのだ。
しかし、暴かれた源次の真実は、…ひとりぼっち。
とぼとぼと立ち去る源次。
……部屋には、一箱分のティッシュしか、残されていなかった……。