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10月20日（ブルームバーグ）： 携帯型ゲーム機世界最大手の任天堂は今期
（2010年３月期）業績予想を下方修正する可能性が高い。アナリスト予想によると、
６期ぶりの最終減益となる見込みだ。円高のほか、家庭用ゲーム機「Ｗｉｉ（ウィー）」
の値下げや想定以上の販売失速が響く。
会社側の通期純利益予想は前期比7.5％増の3000億円。９月24日のＷｉｉ値下
げ表明後にアナリスト10人が出した予想中央値は同11％減の 2493億円で、会社
計画を約500億円下回っている。通期の最終減益は04年３月期以来。第２四半期
決算は今月29日発表の予定。
ドイツ証券の菊池悟アナリストは、「上期の販売不振やＷｉｉの値下げ、為替要因
などから、３割程度の業績予想の修正があってもおかしくない。マーケットは十分な
修正を期待している」と話した。
モルガン・スタンレー証券の小野雅弘アナリストは５日付のリポートで、９月末の
為替レートを業績予想のベースとして算出したところ、今期の為替差損が当初の
230億円から370億円に増えたと指摘した。
任天堂はＷｉｉを北米で９月27日から50ドル、日本で今月１日から5000円値下げし、
欧州でも今月２日から卸値を下げた。値下げにもかかわらず、アナリストは今期の
Ｗｉｉ販売計画2600万台の達成は厳しいとみている。
バークレイズ・キャピタル証券の長坂美亜アナリストは「値下げ効果である程度は
販売台数の押し上げが期待できる」としながらも、計画達成に関しては「値下げして
もハードルが高い」と９月25日付リポートで指摘した。
単月の販売台数で初めて２位転落
米市場調査会社ＮＰＤの20日の発表によると、世界最大のゲーム市場である
米国で、Ｗｉｉの９月の販売台数は単月として初めてソニーの据え置き型ゲーム機
「プレイステーション３（ＰＳ３）」にトップの座を譲った。Ｗｉｉは前年同月比33％減の
46万2800台にとどまった。一方、ＰＳ３は値下げが功を奏し同２倍以上の49万
1800台だった。
任天堂が発表した４－６月期のＷｉｉの世界販売台数は223万台と前年同期
（517万台）の半分にも届かなかった。前年同期からのマイナスはＷｉｉ発売の06年
11月以来初めてだった。
URLﾘﾝｸ(www.bloomberg.co.jp)