08/12/22 21:05:03 slVuoLLm
もひとつ桜井
改めて、水口さんから注文を受けてみる。どんな感じがお好みなのか?
「マルチタスクの感覚がいいと思うんだよね……」
"マルチタスク"とは。たとえばゴハンを食べながら新聞を読んだり、インターネットしながらゲームしたり、ケータイを
いじりながら歩いたり……と言ったような、複数の行動を同時におこなうことを指す。
曰く、現代人はマルチタスクに意識的にも無意識的にもなじんでいるので、そこがキーポイントになるのではないか
ということだ。
そういえば当時、マルチタスクで事件が進むドラマ『24(Twenty four)』が流行っていたっけ。
水口さんが言わんとすることはわかる。確かに、パソコンひとつとらえても、マルチタスクで進行しているものは多い。
今この文章を打っている時点でだって、テキストエディターのほか、メーラーを立ち上げながら、iTunesで音楽を流しな
がらタイピングしているのだ。
一昔前なら、単一のマシンでできることはやっぱり単一だった。ウィンドウズやマックOS自体が、マルチタスクなのだ。
でも、あいまいすぎる。夢見がちな目で語る彼のコトバには、ゲームを作るための元案としては、具体性がほとんどない。
これが水口流なのであろう。かつて彼とつきあった企画者は、ほとほと困ったにちがいない。
けど、こうして水口さんが手がけるいろいろな作品が産まれたのだろうと思う。
また、それをフックにできなければ一緒にやる価値がない。これは、マジメに考える必要があるだろう。
私が水口さんから企画に受けたオーダーをまとめると、
・落ちモノパズル
・マルチタスク
・開発人数は少ない
・映像と音を豊かに
と言ったところ。
それぞれ考慮に入れるけれど、最後の項目だけは、ラッキーがあった場合のボーナスとして考えよう。
水口さんの言う、映像と音で楽しむタイプのゲームを企画書上で成り立たせるのはムズカシイ。
効果音を出すタイミングをBGMのテンポに合わせるなど上っ面を整えることは容易だけど、実際はデザイナーやサウンド
スタッフの力量に大きく左右されるため、企画上の事前の計算がしにくいのだ。
水口さんの新会社がどのようなスタッフをそろえるのかがわからない現状、自分からは判断できない。今は置いておこう。
かみ砕いて言えば、「マルチタスクがからむ落ちモノパズルゲームを、あまりぜいたくでない仕様で検討せよ」とのことだ。それ以外の注文は、なにもない。
今、自分は企画のさら地に立っている。
水口は神だと思うよ( ^ω^)