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08/07/25 20:50:23 ak72VrU6
NICT,太陽面から地球周辺までの状態をSX-8Rで再現する宇宙天気シミュレータを開発!
URLリンク(techon.nikkeibp.co.jp)

 情報通信研究機構(NICT)は,太陽面から地球の超高層大気までの状態をスーパー・コンピュータを用いた計算により数値的に再現し,リアルタイムで表示する
「リアルタイム宇宙天気統合シミュレータ」を開発した(発表資料)。既存の地球磁気圏の予報に加えて,電離圏のじょう乱による衛星測位システムの誤差の増加予測や,
オーロラの発生予知も可能になったという。

 リアルタイム宇宙天気統合シミュレータは,既に開発していた磁気圏のシミュレータと,今回新たに開発した二つのシミュレータ,
太陽および太陽風をリアルタイムで再現するシミュレータと,電離圏および熱圏のリアルタイム・シミュレータで構成される。
統合シミュレータの完成により,太陽から地球周辺までの現在の状態を再現できるようになった。例えば,太陽面から放出される太陽風が地球周辺まで到達する様子や,
磁気圏/電離圏/熱圏の状態がどのようになっているかなどを画像で表示できる。また,極域電離圏におけるオーロラの発生を計算で求めて,その結果を表示することが可能である。

 今回開発したシステムでは,特に電離圏じょう乱と熱圏大気膨張の予測精度が向上した。無線通信やGPSによる測位,低軌道衛星の運用に影響を及ぼすじょう乱を,より正確に予測できるようになった。
また,従来のシステムに比べ,電離圏の状態を約3日早く予報できると見込む。今回のシステムの計算結果は,インターネット上のNICTのWWWページで公開する。

 NICTは今後,今回開発したシミュレータによる予測と,衛星や地上からの観測で得られるデータとを比較し,モデルの検証と改良を行う。さらに,数時間~数日先までの宇宙環境を予測する技術の開発を進める。
3~4年後に予想される,次の太陽活動極大期に向けて,本格的な「数値宇宙天気予報システム」の構築を目指すとしている。

 今回のシステムは,科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業(CREST)「リアルタイム宇宙天気シミュレーションの研究」の下で,九州大学,気象大学校,伊藤忠テクノソリューションズの協力により開発した。
NICTのスーパー・コンピュータSX-8R(NEC社製)上で動作しているという。


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