09/08/13 23:56:55 BMjhNEcg
昭和42年頃小学校2年生のときに、棄て犬(まだ子犬)の秋田犬を拾って育てた。
最初は飼って欲しげに家に寄って来たんだよ。飼ってやった最初は実に嬉しそう
だったのだ。散歩にも良く連れて行った。ところが1年たち、2年たつうちに
犬は大きくなり、そうして段々と荒々しくなり、夜に鳴いたり、鎖をジャラジャラ
いわせて犬小屋で夜にバタバタと大きな音を立てるようになった。散歩に
つれていけと要求して鳴くようになり、散歩にいっても自分勝手に変な方向に
行こうとして飼い主を引き回すようになった。
そうしてとうとうある晩に、鎖をつけたまま脱走して行方をくらまして
しまった。その2年後に小学校からの帰り道に、薄汚れた秋田犬がとぼとぼと
ひとりで歩いているのを見かけたが、それはまさにあの犬だった。こちらが
じっと眺めると、相手もしばらくこちらを見ていたが、気がついた様子が
したとたんに、顔をそむけて、そのまま走り去ってしまった。それいらい
二度と観ることはなかった。
自分は秋田犬にはそういう思い出がある。