09/07/19 14:49:02 KPcycIPr
映画 『コードネーム･キリル』 （１９８７）
原作 『偽装亡命者キリル』 （１９８６） ジョン・トレンヘイル
これはかなり東西冷戦時代の熾烈なスパイ戦争っぽさが出ていた。
こういうのは今の時代だとちょっと見掛けなくなったけど、ワルシャワ条約機構が解消さ
れた代わりに、中露が接近して上海協力機構（SCO）が誕生し、北朝鮮はこれに加盟し
ていないが、中朝友好協力相互援助条約で中朝軍事同盟になっている。だから、SCO
が軍事同盟化するとたちまち東西冷戦時代の再到来となり、再び熾烈なスパイ戦争が
始まるのかも知れないので、この時代の小説とか映画はリバイバルしてくるかも知れない。
粗筋はMI6とKGBの中枢に潜り込んだ英露双方のディープ･スロートが、互いに抹殺し合
おうとする、といった感じで、”ナイダス（=nidus（病巣））”と名づけられたKGB内に浸透した
英国スパイの運命やら、これを炙り出す為に偽装亡命する、キリルというコードネームを
与えられた主人公のスリリングな逃亡劇、そしてこれを迎えるMI5や各国情報機関の非情
な監視網、そして英国情報機関奥深くに浸透したKGBスパイの冷徹な行動・・・。
・・・てなくらいのサスペンス大作にして欲しかったです。