09/04/18 00:53:15 fYeBNfip
超映画批評
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『おっぱいバレー』90点(100点満点中)
『おっぱいバレー』は、じつのところ中高年男性向きのオススメ品である。
だが、いい年をしたオジサンが、娘のような年頃の受付嬢に「『おっぱいバレー』、大人一枚!」と、キョドった笑顔で言った日には、末代までの大恥だ。
だから私は、いっそ題名を『哀愁の旅路』とかに変えたらいいと、4年ほど前から言ってきた。
というのはもちろん嘘だが、いろいろな媒体で似たようなことを言っていたところ、先日映画会社が「恥ずかしい人は、略語の『OPV』(おっぱいばれー)でも買えるようにします」と、大々的にマスコミを使って発表してくれた。
おかげで、よけいにチケットを買いにくくなった。
1979年の北九州。とある中学校の弱小バレー部に、新任教師(綾瀬はるか)が顧問としてやってきた。
ところがバレー部の面々は、そもそもスポーツなどやる気のないダメ生徒ばかり。
誰かが拾ってきたビニ本にむらがるような、エロの事しか頭にない悪ガキだった。
そんな彼らにやる気を出させようとする教師だったが、口だけは達者な中学生どもに逆に約束させられてしまう。
「一勝したらおっぱいを見せること!」
学生プロレスの世界を描いた『ガチ☆ボーイ』(2007)のように、笑っていたはずが、気づいたら涙が流れているタイプの、青春コメディー&感動ドラマ。
「おっぱい目当ての努力」なんて、とっても不謹慎に思えるが、終わってみればこれも案外アリじゃねーの? と思わせる筋運びは見事。
余談だが、子供が出てくる映画は、純真無垢な監督さんが作るとたいてい失敗する。
子供なんてものはもとより不謹慎な存在であり、その毒を生かしてこそいいものができる。
そのことを理解している、少々悪い人が作ると『おっぱいバレー』のような良作が生まれる。
たとえ悪ガキが出てきたとしても、彼らが何かを学んでイイ子ちゃんに成長するストーリーだったら、面白くもなんともない。
そんなものは、ディズニーに任せておけばよい。
本作が素晴らしいのは、最後までガキどもがめげることなく、バカのままで、性懲りのないところだ。