09/06/24 13:22:55 HfAwhbJ0
昨晩レイトショーで観てきたけれど、
まさに『名作になり損ねた、凡作』という感じの映画だった。
ストーリーの大筋の流れはいいし、その発想も面白い。
そしてハンナとマイケルの演技も素晴らしかった。
ケイトは本当に良い歳のとり方をしてるなあ・・・・・・、と。
しかし、ツメが甘すぎ。
この物語の中心となるべき「読むという行為」への
両者の想いの表現が、あまりに大味すぎる。
延々と続く前半のラブシーンがいらないとは言わないが、
それよりもここの部分の表現に気を使うべきだったな。
それとマイケルの人物像の形成。
どうしてそういう行動をとってしまったのか、の部分が
事前にしっかりと積み重ねられていないから、違和感になってしまう。
ドイツ舞台の映画を英語でやってしまう部分にしてもそうだが、
こだわらねばならないポイントでの、いい加減さが目立つ。
それも『グラントリノ』という、まさに丁寧に映画を作ることの教科書のような
名作のすぐあとに鑑賞したからこそ、気づいてしまう問題なのかもしれないが。