10/07/24 10:16:15
「サムスンは何をするつもりなのか。あなたなら知っているでしょう」
日本のソニーで先月開かれた経営執行役会議。ストリンガー会長を含む経営執行役
8人のうち1人が、安京洙(アン・ギョンス)B2Bソリューション兼グローバルビジネス
・グループ長(58)=現ノルペイント会長=に尋ねた。ソニーの社長クラスの経営陣で
唯一の韓国人である安グループ長は、自分の担当業務とは関係なく、数年にわたり
そんな質問を受け苦しんだ。
「ソニーの最高役員会議の主な話題の一つが、サムスンやLGなど韓国企業についてだ」
6月末にソニーを退社した安氏は、「退社理由の一つが、そうした主体性の混乱だった。
どうすれば韓国企業に勝てるかを話し合ったり、そういう会議を開いたりしてどうするのか
と思った」と話した。
安氏の経歴を見れば、ソニーの役員がなぜそんな質問をしたのかを知ることができる。
安氏はソウル大化工科を卒業後、米スタンフォード大で材料工学分野の博士号を取得し、
1984年に大宇電子取締役に就任した。その後、サムスン電子会長秘書室経営管理チーム長、
三湖物産社長、暁星グループ総合調整室副社長、韓国富士通社長、富士通本社経営執行役
などを務めた。安氏が2003年に富士通の経営執行役に就任した際、日本社会は衝撃を受けた。
外国人が内部昇進で大企業の経営執行役に就任した初のケースだったからだ。
現在ソニー内部では、韓国警戒論が高まっているという。安氏は「ソニーの歴史上最悪の
決定がサムスンと共同で(液晶パネル生産会社の)S-LCD を設立したことだといわれる
ほどだ」と話した。S-LCDを設立し、そこから液晶パネルの供給を受けたことで、
ソニーの魂であるテレビ事業の主導権を失い、サムスン、LGに続く3位の企業に転落した
という見方があるためだという。
安氏は「韓国企業の強みは誰もが知っているように、意思決定の速さだ。オーナー経営
体制が時代の状況とマッチした」と指摘した。
安氏はサムスンの秘書チーム長を務めた際、主要系列企業の社長が李健煕(イ・ゴンヒ)
会長(当時)に報告するのを脇で聴いていた。報告が終わるや否や、李会長から
「秘書チーム長はどう思うか」と尋ねられたという。安氏はとっさに、「社長のおっしゃる
通りです」と答えた。すると、李会長は「社長と考えが同じならば、秘書チーム長は
必要ない」と言い切ったという。
安氏はそれをきっかけとして、サムスンを学び始めた。安氏は「だからといって、
反論ばかりしていても駄目だ。論理で圧倒されているのに、言葉尻ばかりとらえていると、
『君は負けたことも分からないのか』と非難される」という。
安氏は「日本には第2次大戦後、オーナー経営体制を維持する企業がなく、サムスン式の
討論や意思決定は不可能だ」と指摘した。
※続く
●安京洙(アン・ギョンス)氏
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