10/07/22 10:08:05
ソースは
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
[1/2]
会社更生手続き中の日本航空が、再建に向けてコスト削減を加速させている。
大胆な路線の撤退や人員削減に踏み切るのに加え、整備や運航の現場でも徹底した取り組みを続けている。
8月末までの更生計画案の提出に向け、銀行団の理解は得られるのか―。そのカギとなるコスト削減の
現場を追った。
◆整備工場◆
羽田空港に隣接している整備工場。航空機の定期点検が行われている現場の片隅の棚に、
整備士たちが使うブラシや布、軍手などを入れる箱がある。
箱にはシールや紙が張られ、「新品」と「中古」が分けられている。
新品には「¥1259」などと単価も記されている。なるべく新品を使わないようにするためだ。
以前は頻繁に新品と中古品を入れ替えていたが、中古品を長く使うようにしたところ、
例えば油などをふき取るための布の購入費は昨年、25万円減った。
徹底した効率化で生産性向上を目指すトヨタ流の「カイゼン」を取り入れた。
2006年にトヨタグループの豊田自動織機とコンサルティング契約を結び、現場で実践している。
日航の計画では、航空機を減らす影響もあり、10年度の整備費は前年度より約170億円減る。
さらに、経費節減に向けてはグループ全体で知恵を絞るべきだとの考えから、今春には全社員から
コスト削減のアイデアを募った。
すると、7000件を超える提案があり、人員削減で余った机やイスをイントラネットで公開し、
グループ全体で再利用するなどのアイデアを採用。「両面コピーを取る」「休み時間に電気を消す」などの
提案も励行することにしており、日航は年30億円のコスト削減につながると試算している。
◆運航現場◆
運航の現場も例外ではない。
羽田空港の旅客ターミナルには、パイロットが詰める運航本部がある。
その出入り口近くには、バスやモノレールの時刻表が張ってあり、パイロットらは時刻表を見ながら帰路につく。
深夜、早朝を除き、帰宅時のタクシー送迎などを原則禁止したためだ。空港まで自家用車での通勤を促す計画も
あるという。
燃料の節約も徹底している。
羽田の運航本部では、数多くのディスプレーを見ながら、飛行前に機長と副操縦士が入念な打ち合わせをする。
画面にはルートの飛行条件などが映し出されており、最も燃費のいい高度や速度、燃料の搭載量などを決める。
ほかにも、運航条件によって着陸時に機体を減速させる逆噴射を減らすなどで、年間10億円程度、燃料費を浮かす
という。
-続きます-