10/06/05 20:58:42
先のギリシャ財政危機(=ギリシャショック)に伴うユーロ急落で、外国為替相場が波乱含みの展開を見せるなか、
わずかな証拠金で巨額の為替取引ができるFX(外国為替証拠金取引)の売買高が先月、4カ月ぶりに過去最高を
更新したことが分かった。近年、主婦の間でもブームとなるほど人気のFXだが、一方でギリシャショックでは
1000万円級の大損失を被り、“再起不能”に陥ったトレーダーもおり、投資界で話題になっている。
FXはもともと、レバレッジ(=信用取引)を生かして、手持ちの資金の何十倍、何百倍もの資金をやり取りするのが
当たり前だけに、外貨の対円相場のわずかな上昇で大きく利益が上がる一方、先のギリシャショックのように
一気に十円単位で暴落すればダメージは大きい。
「あんな遠い国の経済破綻が、どうして同じくらい財政がヤバい日本の円上昇につながるのか、よう分からん。
歳出の2倍も国債で赤字を埋めとる日本は、ある意味ギリシャより財政危機やろ。ある程度の円高ユーロ安は
仕方ないにしても、ここまでのユーロ安は完全に読み間違いやったな」
先月初めのギリシャショックの影響で、一晩で約800万円もの資産を喪失した関西在住のサラリーマンFX
トレーダーはこう語る。実際、多くのトレーダーが大損し、中には一晩で約1500万円の喪失を告白。自身の
トレード画面をネット上に公開する“やけっぱち”まで出現した。
「損失を被ったトレーダーが取引を確定(=損失確定)させたことに加え、ユーロの反発を期待する買い注文と、
さらなる下落を見込んだ『空売り』が増加した結果、過去最高の売買高を記録しました。多くのトレーダーが
損失を被った半面、これから大きく利益を伸ばすトレーダーが出現する可能が高いのがFXです」(投資評論家)
ギリシャショックでは、ユーロ売りの“回避通貨”として円が買われた結果、極度の円高ユーロ安が進行。
日本はギリシャより財政が悪化しているものの、日本の国債は大半が日本国民が自ら負担していることが
安心感を呼び、世界の投機マネーを円買いに向かわせた。
その結果、時差の関係で日本時間の真夜中に多くのトレーダーが一気に手持ちのユーロの値を下げ、
自動的に「追い証」(=追加証拠金)を没収される結果となった。
5月半ば以降は、ユーロの急落に歯止めがかかり、安値圏の中で上昇と下落を繰り返している。
ハイリスクには慣れっこのFXトレーダーが「ギリシャショックはリーマン(ショック)以上だった」と
口をそろえる中、またぞろ“再起”を狙うデイトレードの動きも出始めつつある。
ソース:zakzak
URLリンク(www.zakzak.co.jp)