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英国が、洋上風力発電など海洋エネルギーを活用して低炭素社会の実現と雇用拡大を両立
させる「エネルギー革命」に挑戦している。北海油田の枯渇が現実味を帯びる中、洋上風力
発電だけで1000億ポンド(約13兆円)を投じて2020年に現在の約40倍の4000
万キロワットに拡大するという野心的な計画だ。一方で英国と同様の海洋国家ニッポンも、
洋上風力や海洋エネルギー振興を6月半ばに策定する成長戦略に盛り込む計画で、ようやく
本腰を入れ始めようとしているところ。英国の海洋エネルギー事情や関連業界の動き、日本
との制度の違い、課題などを追った。(上原すみ子)
■2社でシェア9割
北東イングランドの中心都市ニューカッスルから車で40分の洋上風力発祥の町、ブライ
ス。英政府が再生可能エネルギーの戦略研究機関に位置づける「Narec」(ナレック=
新・再生可能エネルギーセンター)の敷地内には、まだ造船用のドックが残る。造船業はさ
びれたが、波力発電の調査・研究や洋上風力のブレード(羽根)の試験場として再利用され
、ブライス周辺は洋上エネルギーの研究開発・生産の一大拠点に生まれ変わろうとしている。
「洋上風力の市場は英国だけではない。今後拡大するドイツやオランダの市場も狙える」
今年9月にニューカッスル近郊に世界最大級の風力発電用の羽根を製造する新工場を立ち
上げる米国の風力発電機メーカー、クリッパー・ウインドパワーの英国プロジェクトマネジ
ャーのジョン・バスエル氏はその狙いをこう話す。メガワット(1000キロワット)級の
風力向けに長さ72メートルもの巨大な羽根を製造する工場では従業員500人を採用する
計画だ。ナレックも、長さ100メートルの羽根をテストできる新工場を2011年にブラ
イスに建設予定。最新の海洋技術情報を入手できる上、目の前には港湾も広がり、「これほ
ど最適な条件が整う地はない」(バスエル氏)と意気込む。
洋上風力発電という一大市場が誕生するのは「またとないチャンス」(韓国サムスン重工
業の幹部)だけに、世界の重電メーカーが一斉に英国に照準を合わせている。
ソース:SankeiBiz
URLリンク(www.sankeibiz.jp)
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