【コラム】東京大学教授・坂村健 明暗分ける「人材流動性」の低さ [10/05/18]at BIZPLUS
【コラム】東京大学教授・坂村健 明暗分ける「人材流動性」の低さ [10/05/18] - 暇つぶし2ch1:依頼@@@@ハリケーン@@@φ ★
10/05/19 19:37:00
 情報通信技術(ICT)の爆発的な進歩が社会を大きく変えている。そういう大変化の
時代に日本と米国、どちらが適応できているのか。ICTの発達が複雑な金融商品を可能に
し、それが引き起こしたリーマン・ショック、その震源地であったにもかかわらず、市況的
に見て早くもその影響を抜けている米国。一方サブプライムの傷口がもっとも小さかった
はずの日本は「3度目の失われた10年」などと外国のマスコミに揶揄(やゆ)される状況
になっている。

 ≪状況に応じて働く仕組み≫

 当たり前なことだが「時代は変わる」。問題はICTの進歩により状況変化のスピードが
爆発的に加速したことだ。もはや「どう変化したか」でなく「変化していること」が常態に
なってしまった。こういう状況は明治のころはいざしらず、今の日本には向いていない。
法律体系の問題もあるし、社会的安定を求める国民性などさまざまな問題がある。

 その中でも早急に日本社会が対応すべき問題があるとしたら「人材の流動性」というより
「人材の流動性のサポート」だ。

 同じ専門を持っている優秀な人間をたくさん集めた大企業より、技術とデザインと財務な
どまったく畑違いの専門を持った優秀な個人が、状況に応じて素早くグループを組みアイデ
アを具現化しサービスを投入する。その多様なトライアルから世界を席巻するビジネスが、
数打ちゃ当たるで生き残るのが今のネットの世界である。

 ≪サポートする社会の体制≫

 逆に言うと資本がなくてもスモール(小規模)スタートが可能になったためか、最近はア
イデアでも技術力でも米国に負けていないというような若者が独立し起業する例が日本でも
見受けられるようになった。しかし、どうしても米国に比べ成功例は少ない。そういうス
タートアップ時の明暗を分けているのが日本の「人材の流動性」の低さなのだ。

 多様なトライアルにとって図体(ずうたい)の大きさは不利になる。実はそのことを日本
の企業もわかっているのだろう。近年の非正規雇用の拡大も、日本企業の生き残りのあがき
だったともいえる。しかし、状況は悪化するばかり。すでに年功序列や企業年金などの人材
を企業に囲い込む仕組みのほとんどは破綻(はたん)している。この上は大規模リストラや
、さらには「潰(つぶ)れたんだからしようがない」型のリセットクリアまで話はいく。
そうなれば、雇用保護をいくら強めても何の役にもたたない。

 望むと望まざるとにかかわらず実は日本の「人材の流動化」はなし崩しに始まっている。
むしろ問題は「従来型雇用」という建前のために、本音の「人材の流動化」をサポートする
社会の体制が遅れているということの方だ。サポートなしに人材の流動性が高まれば悲劇に
なるのは当然だろう。

 米国は、時代にあわなくなった古い企業が潰れ、そこから出た人材によって新しい会社が
生まれるという新陳代謝を前提とした国。そのための体制を持ち、人々も転職を恥と思わな
い。履歴書の転職数が不利になる日本とは違う。

ソース:MSN産経ニュース
URLリンク(sankei.jp.msn.com)


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