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国内外から観光客が集まる京都の街で、古くからの商店街である四条通と、もう一つの
商業集積地であるJR京都駅前の集客合戦が激しさを増している。22日に四条通で大丸
京都店が改装オープン。京都駅前にはイオンモールやヨドバシカメラの開業が控える。老舗
(しにせ)と新興勢力の戦いの様相も呈し、周辺府県からの新たな集客につながるかが今後
の課題だ。
1912年開業の大丸京都店。地元から「大丸さん」と親しまれ、「40~60歳代の
方が台所代わりに毎日食料品を買いに来る」(内田隆店長)と根強い支持を得てきた。だが
、周辺の町家はマンションに変わり、新たな住人である若い世代の取り込みが遅れた。同店
の2010年2月期の売上高は前年比10.9%減の701億円。6年ぶりとなる今回の
改装には約30億円を投資。大阪・心斎橋店北館に導入して好評だった若い女性向けの衣料
・雑貨売り場「うふふガールズ」を新設するなど年間約20億円の売り上げ増を見込む。
四条通は老舗百貨店を中心ににぎわってきた。だが、周辺ではファッション専門店の河原
町ビブレが7月、百貨店の四条河原町阪急が今秋にそれぞれ業績不振で閉店する。地元には
、にぎわいの核が減ることへの危機感が強く、内田店長は「改装が四条活性化の一助になれ
ば」と話す。
地盤沈下を懸念させる一因が、約2キロ南にあるJR京都駅周辺の台頭だ。今年は全国
展開する大型店の進出が相次ぐ。6月に駅南口に開業する「イオンモールKYOTO」は、
店舗面積が約5万1千平方メートルと、大丸京都店に匹敵する。10月には駅北口の近鉄
百貨店京都店跡に家電量販のヨドバシカメラが地上8階地下2階の大型店を開く予定だ。
イオンモールの山中千敏専務は「食品スーパーなどが入るので、百貨店とは客層が若干
異なる」としつつ、若い家族連れや学生に人気のテナントも集め、「四条のお客様も取り
込みたい」と意気込む。
駅周辺では97年、駅ビルに伊勢丹が進出。07年には隣に家電量販のビックカメラが
出店して存在感を増し、奈良、滋賀など周辺府県からの顧客も取り込んできた。
こうした動きに、四条通に京都店を構える高島屋は「駅前に集客されることも加味した」
(幹部)として、11年2月期の京都店は売り上げ減少を見込む。四条通の商店主らでつく
る四条繁栄会商店街振興組合の矢野三博専務理事も「あれだけの大型店が立て続けに出来る
インパクトは大きい」と警戒。「人工的ではなく自然に出来上がった商店街で、京都らしい
文化があるのが四条通の強みだ」として、周辺の寺院と組んだ季節の催しなどで差別化を
図る。(田中美保)
ソース:asahi.com
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