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英国で過去最大規模のインサイダー取引摘発で、英金融サービス機構(FSA)は、7人目の容疑者を
拘束した。23日にはドイツ銀行やエクサンBNPパリバ、ヘッジファンド会社ムーア・キャピタル・マネジメントの
社員など6人が逮捕されていた。
FSAの24日の発表によると、7人は全員保釈される。ドイツ銀行のコーポレートブローキング部門の
マネジングディレクター、マーティン・ドジソン氏(38歳)や仏銀BNPパリバが出資するエクサンBNPのロンドン
在勤の欧州セールス・トレーディング責任者、クライブ・ロバーツ氏(ロンドン在勤)などが捜査を受けていると、
それぞれの雇用主企業が明らかにした。
FSAは23日、ロンドンとイングランド南東部の16カ所を家宅捜索した。インサイダー取引で有罪判決が
下れば最長7年の禁固刑を受ける可能性がある。
ロンドンのCMSキャメロン・マケナの規制関連弁護士、サイモン・モリス氏はブルームバーグテレビジョンとの
24日のインタビューで、「非常に重大な摘発だ」として、ロンドンの金融街「シティーの著名企業の名前が登場して
おり、FSAが大手金融機関とその関係者を中心に捜査していることが分かる」と話した。
FSAは逮捕者の名前や年齢を公表していない。23日には職員140人以上を送り込み、コンピューターや文書を
押収。金融業界の「プロフェッショナルらがインサイダー情報を直接ないし間接的にトレーダーに渡し、トレーダー
らがこの情報に基づいて取引した。結果的にかなりの利益を上げたとみられる」と発表した。
ドイツ銀の広報担当者、マイケル・ゴールデン氏は同行に捜査が入ったことを認めた。FSAのデータによると、
ドジソン氏は2008年9月の米リーマン・ブラザーズ・ホールディングス破たんのすぐ後にドイツ銀に加わった。
スイスのUBSと米モルガン・スタンレーでの勤務経験もある。
エクサンの英部門のアンドルー・メルローズ最高経営責任者(CEO)は24日に電話で、ロバーツ氏を停職処分と
したことを明らかにした。捜査に全面的に協力していると述べた。ムーア・キャピタルの広報担当者も社員1人が
逮捕されたことを認めた。
▽ソース:Bloomberg (2010/03/25)
URLリンク(www.bloomberg.co.jp)