10/03/26 22:45:45
鹿島は、ヤギを使って雑草駆除などを行う緑地管理手法の確立に乗り出した。このほど
東京都内の社有地でヤギによる雑草駆除実験に着手。除草剤や芝刈り機を使わず、人件費など
の管理コストを大幅に削減できるほか、二酸化炭素(CO2)排出量や騒音、廃棄物の抑制が
図れるとしている。実験で得たノウハウを病院や学校施設での緑地管理のほか、工事現場で
発生する伐採木など産業廃棄物の減容化に役立てる考えだ。
今回の実験は生物多様性に関する取り組みの一環。約800平方メートルの社有地に首輪を
付けたヤギ3頭を放し、敷地内の雑草を食べさせることで緑地の維持管理を図る。約3週間程
度で雑草を食べ尽くす見通し。人的労力が軽減されるため、維持管理が容易となる。コストも
かからないので草刈り頻度が高まり、セイタカアワダチソウなど外来の雑草の生育を抑える
一方、ノシバなど在来植生の再生が図れる。
建設現場では産業廃棄物として処理していた伐採木の枝葉の一部をヤギに食べさせることで
、廃棄物量の低減につながる。雌のヤギを使えばヤギ乳が取れ、チーズなどの乳製品として
加工・販売できる。周辺住民と動物の触れ合いの場創出といった地域活性化策など、さまざま
な効果が期待される。
現在、社有地に放しているヤギは雄を使っているが、今夏には雌ヤギを使った実験を行う
予定。実験過程で周辺住民を招いてヤギとのふれあいイベントなどを開き、参加者らにヒアリ
ングしながら、生物多様性に配慮した新たな緑地管理のあり方を模索していく。
ソース:日刊建設工業新聞
URLリンク(www.decn.co.jp)