10/03/24 23:17:51
トヨタ自動車は4月、オーナー経営の系列部品メーカーや自動車販売会社の若社長に、
トヨタ生産方式の仕組みを伝授する「経営塾」を開く。
張富士夫会長(73)ら生産技術畑のベテラン5人が講師となる。
5人は、同方式を確立した大野耐一・元副社長に学んだ最後の世代の人間だ。
講師には、張会長のほか、池渕浩介トヨタ自動車顧問・技監(73)、好川純一トヨタ紡織相談役(71)、
内川晋関東自動車工業相談役(71)、箕浦輝幸ダイハツ工業社長(66)が就く。
それぞれ1回ずつ受け持ち、計5回「集中講義」する。
トヨタ生産方式は、生産工程を絶えず見直し、生産ラインに必要なときに必要な数だけ部品が
届くようにして在庫の無駄をなくしたり、不具合が生じたらすぐにラインを止め不良品を出さないように
したりして、効率化を極めるもので、大野氏が体系化した。
世界中のメーカーから、無駄がなく高収益をもたらす筋肉質の生産方式として称賛された。
しかし、トヨタはその後、拡大路線に走り、世界中に工場を急造。2008年秋にリーマン・ショックで
世界の新車販売が低迷すると、同方式のもとでは極力抑えられているはずの在庫が膨らみ、
決算が赤字に転落した。
豊田章男社長は、アクセル部品の欠陥など一連の品質問題の原因の一つとして、
「トヨタ生産方式を自ら破ってしまった」と反省の弁を述べた。
トヨタ本体でなおざりにしてしまった同方式の神髄を身内に伝授し、自らの引き締めも図る。
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