10/03/25 01:18:44 S6qaw0Je
創業60数年を誇るサムソングループの中核企業「サムソン電子」は創業40年を迎えた。
今では世界有数のグローバル企業として世界的にも「サムソン」の名を知らない者は居ない。
創業当時は三洋電機の韓国工場として家電製品の生産を行っていた。
その小さな工場があっという間に三洋電機を追い抜き世界的ブランドを確立した。
その裏にはいったいどんな戦略が有ったのだろうか。
「強い企業」、「世界のブランド」を確立した「サムソン電子」の強さの秘密に迫ってみた。
「サムソン電子」はソウルから車で約90分の水源(スウォン)というカルビ発祥の地方都市に本社を構える。
本社ビルは巨大な30数階建てのビルが2棟、ここには約3万人の研究者が勤務しており、生産は全て中国などの周辺アジア諸国で行う究極のファブレスメーカである。
本社では研究・開発がメインで毎日朝方まで殆どの窓に明かりが灯る。
「サムソン電子」の強さの秘密の一つには徹底した教育制度があげられる。
部長クラスまで、各クラス別に毎年1ヶ月ほどの研修があり、新技術、業務、外国語、マーケティング、マナーなどを徹底教育すると言う。
毎年行う理由は「人は忘れる動物」だからである、毎年繰り返し行うのが日々の徹底に繋がるのである。
「サムソン電子」のどの社員と飲んでも、必ず「サムソン電子」側が払う、絶対にどのクラスの社員でも、どのような場所においても饗応を受けてはならないというルールが徹底される。
これは饗応は何れ不正な取引などに繋がるということからだという。
これらの教育と社員の行動の徹底はトップから新入社員まで行き届いている。
もう一つ、見逃せないのが世界各国から集めた技術顧問。
今現在でも200名以上と言われている。
液晶、ICチップ、ソフトウェアなど優秀な各国の各企業で働く現役研究者や技術者を顧問としている。
日本の液晶トップメーカではこれを阻止するために研究部門は全員70歳まで終身雇用とする制度を緊急施策として打ち立てたほどである。
顧問は金曜日の夜にソウルへ集合し、日曜日の夜便で自国へ戻る、その待遇も半端ではない。
それだけではない、社員に対しても報酬や各制度などがかなり充実している。
従って、辞める社員も少なく、技術の流入は有っても流出は少ないのである。
私は、「サムソン電子」の本社ビルを見るたびに、社員と話をする度に「家電業界世界一」の座も夢ではないと思わざるを得ないのである。
事実、携帯電話部門では、間違いなく本年度はノキアを抜き、「世界一」に輝くことは間違いない。