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(>>1の続き)
◆30万回構想も◆
「午後11時~午前6時の発着禁止ルールを見直せるか検討しよう」。町域の7割が成田空港の騒音地域に当たる千葉県芝山町の
相川勝重町長が提案した。前原構想に慌てた周辺9市町長らが集まった昨年12月の会議。町長は空港反対派出身で、ルールを
国に認めさせた本人だけに周囲は驚いた。
空港の生む雇用は5万人規模。景気後退と新型インフルエンザで利用者が落ち込んだ影響で、2010年度は成田市の法人市民税は
前年度比40・1%減となる見込みだ。相川町長は「地元から何か提案しなければ地盤沈下は止められない」と言う。地元自治体が
空港との「共栄」を模索し始めたのを受けNAAは昨年12月、「地元の合意があれば、早くて2014年度に30万回が実現可能」
と表明した。
その3か月前、NAAの森中社長は北京で開かれた「ルーツ会議」に参加した。世界の航空会社に空港を売り込む場。ブースを
訪れる航空会社に「ぜひ成田へ」と訴えた。「早晩押し寄せる航空自由化の波」(NAA幹部)を見据えた初めてのトップセールス。
2国間協定で路線や便数を決め、順番待ちを国がさばいた時代は終わり、空港が路線獲得に奔走することになる。
NAAは経済成長が見込めるベトナムやインドに注目するが、仁川、上海、シンガポールなどとの競争激化は必至。NAA幹部は
「今までのような殿様商売ではやっていけない」と、待ったなしの覚悟を示す。(おわり)
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