10/03/13 23:25:45
大学生の就職内定率が73.1%という状況の中で、就職活動がとんでもないことに
なっている。昔は大学4年の春に就活を始めるのが一般的だったが、最近は3年が
企業を訪問するケースがほとんど。就活の時期が早まっているのだ。こうした事態に
財界の大物も声を上げた。伊藤忠商事の丹羽宇一郎会長は東京新聞のコラムで
こう嘆いている。
「企業側が狭い採用枠の中で優秀な学生を求める結果“就活”時期はどんどん前倒し
されている」「三年生から就職活動を始めてしまうと、専門科目の勉強ができるのは
実質的にゼロになってしまう」(3月8日付夕刊)
丹羽氏は就活のせいで日本の最大の資産である教育と技術がおろそかになるとしつつ、
「『知』の力が落ちる日本の将来は暗い」と、大学生の知的レベルの低下に警鐘を
鳴らしているのだ。
たしかに就活の時期は早まっている。
「20年前は青田買いでしたが、いまは“早苗買い”です」とは大学生の就活に詳しい
ジャーナリストの石渡嶺司氏。
「日本経団連は03年に、学生の選考は4年生の4月1日以降に、内定は10月1日
以降にしようという倫理憲章を出した。でも、これはまったくの“ザル法”で、企業は
3年生を対象に会社説明会を行っています。その時期も早まる一方で、3年生になると
すぐに企業からのアプローチを受ける。不景気のため、企業が少しでも早く優秀な人材を
確保しようと焦っているからです」
その結果、3年生が説明会を駆け回り、4年生の4~6月に内々定を受けるという現象が
起きている。
「大学の教員や職員は“これでは学生が学業に専念できない”と懸念し、08年に就活の
早期化の是正を求める要望書を経団連に出しましたが、効果がなかった。さらにここに
きて大卒の求人を撤回する企業が出てきたことも大学生を不安にしています」(石渡氏)
早苗買いの横行は、長い目で見れば日本経済にとってもマイナスでしかない。
「文系も理系も3年生は専門知識を身につけ、自分の研究分野を決める時期。就活に
専念していたら、学生は一般教養を学んだだけで社会に放り出されてしまいます。
また、自分の方向性を熟考する前に就職先を決めるため、新卒者の3人に1人が就職後
3年以内に離職してしまう。これは日本経済とってデメリットです」(人事コンサル
タントの菅野宏三氏)
こんなバカなことをやっていて、ニッポンは大丈夫か。
◎ソース
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