【コラム】歴代首相が鳩山総理を“脱税王”と追及できない理由──上杉隆(ダイヤモンド・オンライン)[10/02/17]at BIZPLUS
【コラム】歴代首相が鳩山総理を“脱税王”と追及できない理由──上杉隆(ダイヤモンド・オンライン)[10/02/17] - 暇つぶし2ch1:物質混入φ φ ★
10/02/18 14:57:07
きょう(2月17日)鳩山首相が内閣総理大臣として初の党首討論に臨んだ。
党首討論の冒頭、谷垣禎一自民党総裁はこう切り出した。

「新聞にはいろんな方の反応がでております。けさの産経新聞には『納税がバカバカしい』、
こういう反応もありました。昨日の読売新聞の夕刊では、『知らなかったで許されるのはおかしい。
開き直らないでと怒った』とか、『首相がこれまで払わなかったのだから自分たちもいいのでは』
という声が出ております。こういう批判に対して、総理はなんとお答えになりますか」

母親からの7年間に及ぶ12億円以上の資金提供について、鳩山首相はいつものように
「全く知らなかった」と語り、自らに責任はないという説明を繰り返した。

当然、谷垣総裁はこれを許さなかった。
「平成の脱税王」という与謝野議員の言葉を改めて持ち出し、
鳩山首相の「脱税」は日本国民にとっては悲喜劇だと追及したのだ。
(産経新聞)URLリンク(sankei.jp.msn.com)
納税を控えるこの時期、谷垣総裁のこの言葉に同感した国民は少なくないだろう。

確かに法的には、過失でない限り、時期を遡っての納税は許されている。
しかし、鳩山首相の説明が足りないのは明らかだ。
谷垣総裁の言う通り、説明不足の謗りは免れないのだ。

とはいえ、自民党議員の多くがこの問題になると、口をつぐんでいる事実
とくに歴代の総裁(首相)たちが、沈黙を守っているのは不可思議だ。
じつはそれには理由がある。

鳩山首相、そして同じく「政治とカネ」の問題で追及されている小沢幹事長の資金の原資は
ともに母の資産や父の遺産だという。つまり、それらは親族のカネである。
だからこそ相続税が発生しているのではあるが、
永田町には同じような二世、三世の世襲議員たちは少なくない。
ならば、彼らは一体どうそれを処理したのだろうか。

3年前、筆者は著書で政治資金管理団体や政治団体は非課税で相続できるため、
多くの世襲議員がその制度を悪用し、贈与税や相続税の支払いを逃れていると
いう事例を追及したのだ。

11年前、党首討論で鳩山首相と対決した小渕首相の政治資金管理団体は、小渕氏の死後、
その後、衆議院議員に当選した次女の小渕優子氏に無税で引き継がれている。
筆者が調べただけで政治団体を迂回させる方法で、約1億2千万円もの資金が無税で相続されたのだ。

その後の森元首相も同様だ。(石川県議の長男に対して)
小泉純一郎元首相も例外ではない。(次男の進次郎衆議院議員に)

安倍晋三元首相はもっと悪質だ。父・晋太郎外務大臣が死去した際に残した
約6億円の遺産について、相続税・贈与税を払った形跡はない。
派閥に残ったカネのすべてとは言わないが、現在に至るまでそのほとんどの
使途と存在について沈黙を続けている。

福田元首相も同様だ。例外は麻生太郎元首相くらいのものであろう。資産家として、
また企業家としての立場から、そうした政治的な無税相続は行っていない。

つまり、日本で党首討論が始まってからの首相はみな、多かれ少なかれ「脱税王」なのである。

見える「脱税」を追及することはもちろん大切だ。だが、それ以上に、見えない「完全脱税」を
追及する視点もまた欠かしてはいけないのではないだろうか。

ダイヤモンド・オンライン(週刊・上杉隆)
URLリンク(diamond.jp)


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