10/02/02 12:39:05
経営再建中の老舗(しにせ)百貨店さいか屋(川崎市川崎区)が進めていた私的整理の
一種の「事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)」が債権者会議で成立した。
その中で、横須賀店「大通り館」の閉鎖や200人規模の希望退職者募集などの
事業再生計画が同意された。
同社は昨年8月、事業再生ADRの手続きを申請していた。また、事業や保有資産を
見直し、横須賀店の南館は同年8月にカラオケ店を誘致。川崎店は同年12月、
「MM投資組合」(東京都中央区)に約76億円で譲渡し、同組合から賃借する契約を
結んでおり、営業を継続する方針。
横須賀店は大通り館のほかに、隣接する新館と南館の計3館。大通り館は目抜き通りに
面し、ブランド店やファミリーレストランなどが入る中核だった。5月11日付で閉鎖
予定で、食料品売り場や人気のあるテナントの移設など売り場を改廃して、新館1館に
集約する。
同社によると、消費者の節約・低価格志向が影響し、高額品や衣料品などの売り上げが
減少。中でも横須賀店は2009年3~11月期の決算で売上高が前年同期比18・6%
減の130億6247万円で、前年比では川崎、藤沢、町田(東京都)の3店舗より
下げ幅が大きかった。
同社経営企画室は「競合店が増えて商環境が悪化した」などと説明。新館への一元化は
「搬入路があり運搬に便利。常連客には認知して頂いており、奥の新館でも問題ないと
判断した」としている。
さいか屋は1872(明治5)年に横須賀で創業。地域に根ざした百貨店として高齢者層
を中心に支持は厚い。街の顔だった大通り館の閉鎖で常連客からは残念がる声が上がった。
週3回買い物に訪れるという日の出町の女性(68)は「食料品から贈り物まで品ぞろえ
が良く、さいか屋ばかり使ってきた。縮小すると困ります」と話していた。
●さいか屋横須賀店のうち閉鎖が決まった大通り館
URLリンク(mytown.asahi.com)
◎さいか屋(8254) URLリンク(www.saikaya.co.jp)
◎ソース
URLリンク(mytown.asahi.com)