10/01/08 19:55:43
山梨県内でバイキング形式を導入したレストランの人気が高まっている。
ファミリー層を主なターゲットにし、大手チェーンやホテルのほか、
異業種からの参入もみられる。「好きな物を好きなだけ味わえる」という
従来からの特徴に加え、健康志向に合わせたメニュー、ゆったりと味わえる
スペースなど付加価値も多様化。不況で個人消費が低迷し外食産業は厳しいだけに、
料金も千～２千円台中心と比較的安価に設定して顧客確保に懸命となっている。
外食チェーンの「江戸一」（東京都足立区）は昨年１１月末、甲斐市万才に
「すたみな太郎甲府昭和インター店」をオープン。焼き肉やすし、総菜、
デザートなど幅広いメニューが特徴で、家族連れなどでにぎわう。
夜のフルバイキングは大人１９８０円に設定した。
同社は「景気が厳しい時代の中、一般的な焼き肉食べ放題とほぼ同じ価格設定で、
すしなども味わえるお得感が売り。ファミリー層が多いため、各年代に対応した
メニューをそろえている」という。
昨年９月に甲府市国母５丁目にオープンした「旬菜創作バイキング露菴ろあん」
甲府店は、外食チェーン「おいしい約束」（広島市）のフランチャイズ店。
野菜をふんだんに使ったヘルシーな創作料理や、煎茶（せんちゃ）ベースのだしで
味わう豚しゃぶなど、７０種類以上のメニューをそろえる。ディナータイムは
大人が２千円で、６５歳以上は１８００円で提供している。
笹本泉店長によると、経営する会社は以前、人材派遣業を営んでいて、
「これからの時代に合う業態を模索し、ヘルシーな料理を提供するバイキング店
経営に行き着いた」と話す。利用客の女性（６０）は「食べたいものを少しずつ
味わえるのがバイキングの魅力。凝った料理も多く、楽しめる」と話す。
甲府富士屋ホテル（甲府市湯村３丁目）は昨年１２月から、眺望も楽しめる
１４階のレストラン「ヴァンヴェール」をバイキングレストランに改装。
フレンチをメーンに、ローストポークや五目チャーハン、ケーキなど一流シェフが
調理したホテルの味を楽しめる。店内は１１テーブルしかなく、好みの料理を
ゆったりとしたスペースで楽しめるのが特徴。大人はランチ２５００円、
ディナーは４千円としている。１０人用の個室３室も用意していて
「昼だけでなく夜にもバイキングがあるホテルは珍しいのではないか。
朝食だけ利用していた宿泊客や、ファミリー層を取り込んでいきたい」（担当者）
としている。
●さまざまなメニューが並ぶバイキングレストラン
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