10/01/04 12:28:43
二酸化炭素(CO2)を海底炭田に封じ込め、微生物の力で天然ガス(メタン)に
転換する技術の開発に、海洋研究開発機構が乗り出した。
温暖化対策の切り札とされるCO2の地中封入は日本など複数国が開発に取り組むが、
エネルギーに転換する試みは初めて。
同機構は青森県下北半島沖の海底炭田を封入場所に想定し、2013年までに
地球深部探査船「ちきゅう」で調査し、実証実験につなげる。
下北半島沖一帯の海底下2000~4000メートルには、スポンジ状で気体や液体を
吸収しやすい「褐炭」という未成熟な石炭層が広がる。
同機構は06年「ちきゅう」で同半島沖を海底下650メートルまで掘削、CO2を
メタンに換える「メタン生成菌」の生息を確かめた。
同機構の稲垣史生上席研究員らは褐炭層にもこの菌がいると予測、
厚い粘土層に覆われた褐炭層でメタンへの転換を図る考え。
課題はメタン生成菌の能力だ。地層中では転換に1億~100億年かかる。
研究グループは、褐炭層から溶けだす栄養を効率的に使い、100年以内でメタンに
換えるように菌の能力を高める技術を3~5年で完成させることを目指す。
実用化の際には、CO2回収装置のある火力発電所からパイプでCO2を送り込み、
生成メタンを採掘して同じ発電所で燃やす方式が考えられる。
同機構では東北から北海道沖の褐炭層に、日本の年間排出量の100倍以上にあたる
最大2000億トンのCO2が封入可能と推定。将来は巨大天然ガス源になる可能性が
ある。
ソースは
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
“褐炭にCO2を封入、微生物にメタンを作らせる仕組み”という図は
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)