09/12/21 17:42:51 3e4zI8Gs
学部レベルで教えるケインズ理論には自然率の概念がなく、あたかも
政府が経済水準を自由にコントロールできるかのように教えるので、
政治家も官僚も自称エコノミストも、不況になると「景気対策」を
際限なく要求する。このような裁量的なマクロ政策は市場の機能を
ゆがめて経済の効率を低下させる、というのが本書のメッセージで
ある。最後に、次のような4つの教訓がまとめられている:
長期的には、国民の生活水準は財・サービスを生産する能力で決まる。
短期的には、総需要がその国で生産される財・サービスの量に影響を
与える
長期的には、通貨供給の増加は物価水準を決めるが失業率には影響
を与えない
短期的には、金融・財政政策をコントロールする政策当局はインフレ
と失業のトレードオフに直面する
短期的にはマクロ政策によって経済水準をコントロールできるが、
自然水準を超えるバラマキ福祉やリフレ政策は、一時的な効果が
あっても長期的な自然水準を変えることはできず、悪くすると余った
資金によってバブルを引き起こす。したがってマクロ経済政策は、
ルールにもとづいて受動的に行なうことが望ましい。
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